愛国心と差別

中国が騒がしい。今日のニュースでもトップ項目だ。日本領事館が襲われている。日本料理店も攻撃されている。天津にあるウチの会社の支部は大丈夫なんだろうか……。
ニュースを薄目でみてみると……お祭りみたいだ。反日フィーバー。理性も何もなくただただ暴れてる。今やらずして、いつやるんだ、みんなノリまくれ! みたいにデモスケジュールが組まれてる。
デモすることは感情の発露だからそれ自体を否定するつもりはない。されるに十分な原因が日本にあるわけだから。いままでの日本がしてきた(いや、「してこなかった」か)ことを考えればいたしかたなし、とも思うけど、なんだか悲しいし、むなしいよ。残念だけど言っていることに行き過ぎや無茶が増えてるし、反って中国のマイナスイメージになっている。日本に問題があることは確かなのにね。さらに中国政府の対応もあんまりだしなぁ。どっちもどっちだよ、こうなってくると。


一部では愛国心教育の影響だ、みたいに言われているらしい……また出た「愛国心」。本来、国を愛することと差別することって、まったく別物と思うんですが。でも紙一重みたいな、表裏一体になりがち。差別が一番、簡単でわかりやすいからかもねー。教科書からしてそうだもんな。「わが国はこんなヒドイ目にあってました」ってね。
ネット上での騒ぎは、とうぜん日本でもお盛んだろう(不愉快なので見ないけど)、日本人にも中国大陸や朝鮮半島にいた人たちの「血」がたっぷり入ってるってのに、よくまあやるよね。お互いにさ。わたしにはやっぱりわからん。愛国心ってやつが。

本当に国を愛しているゆえの行動なのか? 「今」の自分達が苦しいから、むしゃくしゃするから、不当にあつかわれていると思っているから、金銭的差別を受けていると思っているから、槍玉に挙げているだけじゃないのか? それを「愛国心」とかいうオブラートに包んでいるだけじゃないのだろうか。……いやそれはいいすぎだ……。よくわからんよ、もう。対岸の火事のこっち側にいるから、こんなこといえるのかもしれん。