みぞれが急逝した。

2歳だからもうおばあちゃんかもしれないけど
まだまだこれからだった。

みなりもきれいで
白内障もないきれいな目をしていて。
やわらかな毛並みもまだ年を感じさせない……。

ここ2〜3日食欲がないうえ
左ほほがはれているように見えた。
だから病院へ連れて行ったのに……。
なんでその日の夜中に
あんなむごい死に方をしてしまったんだろう。

いままで飼ってきたハムのなかで
とびきり美人だったみぞれが
なぜ
いままで飼ってきたハムのなかで
いちばん苦しい死に方をしたのか
いまだに理解できない。
なんなんだろう。なぜなんだろう。

手の中でもがいて苦しんだみぞれの
表情や鳴き声が忘れられない。
あんなに輝いて黒々としたひとみが
涙ににじむなんて、どんなに苦しかったろう。

真夜中に開いている病院に電話して
いそいで車に飛び乗って。
その間も短い間隔で発作を起こしていたみぞれ。
静かになったケージに耳を当てて凍りついた。
ぐったりうごかないみぞれを見て
叫ぶしかなかった。
息を引き取る瞬間まで
手の中に抱いていてあげればよかった。
つい数時間前、やわらかくしたペレットを
おいしそうに手の中で食べていたみぞれ。
あなたの体にいったいなにがおきたの。

苦しい思いをさせてごめん。
ほんとうにごめんね。
せいいっぱいのことをしたなんて言い訳はしないから。
どうかやすらかに。
ほかの子たちと同じくぜったいに忘れないよ。
ありがとう、みぞれ。